流行りの失恋ソングを、エンドレスで流す。
それを聴きながら、気が済むまで……涙が枯れるまで泣いた。


あんなに好きだったあの人が、
今は憎くて仕方ない。



だけど……好き。



こんなに苦しいはずなのに、
思い出すのは、小さなことで一喜一憂する片想いしてたあの頃。


君にとっては何気ない事だったかもしれない。


だけど、あたしにとって君に恋してた毎日は、何よりも輝いてた。



あたしは思う。


大袈裟かもしれないけど、
あの時あたしは、一生分の大恋愛をしていたに違いない。


しばらく…君を忘れることも、
新しい恋をすることもできそうにない。


とりあえず今夜は、泣いて泣いて泣きまくろう。


そう思った時、雨が降り始めた。


夜空も泣いたみたいだった。




fin.