甲高い声が聞こえてきそうな、耳をふさぎたくなるブログを書き終えたあとは、素早くフトンにもぐって、ラジオをつける。

甲高い、の真逆。お兄サンの低い声。

ばかみたいな、カラフルな、蛍光色の、 わたしの鎧をぬりつぶして。


そうしてわたしは、聞き慣れない歌の海につかり、ゆっくり、深くもぐって、光をなくして、色もなくす。

みちびかれるように、手を伸ばして、全国の中学生が蒔いた、悩みの貝殻をひろう。

グルグル、うずまいている貝殻に耳をあてれば、聞こえる。助けて、どうしたらいいって、みんな叫んでる。

安心する。悩んでいるのは、わたしだけじゃないって思えるから。

わたしだけじゃない?そうなのかな。そうじゃないかもしれない。それよりも、わたしは。


みんながグルグルしているせまい世界を、広い、外側からみれるような気がして、ホッとするのかもしれない。