主犯。M・S。嶋田マナミ。
特徴、外国人のように染められた髪に、アタマとの割合からすると、大きすぎる、ピンクのシュシュ。
つけづめ・つけまつげ・つけくちびる・・・はさすがにないけれど、でもつけられるモノは全部つけてる、戦闘能力バツグンの女子。
被害者。M・N。菜落ミノリ。
特徴、みんなよりすこし長い、ヒザ丈スカート。白い鼻にのっかったメガネ。長い、みつあみにされた、髪。
細くて、うすっぺらくて、装飾品ほぼナシの、戦闘能力底辺ギリギリの、女子。
二週間くらい前から、だ。
派手な女子が、地味な女子をいじめる。そういう典型的な図が、すこし前から、わたしのクラスで起こりかけている。
キッカケは、ある日の授業中だった。
授業中に、携帯をいじくっていた嶋田さんに、先生が問題を当てた。
「・・・わかりません」
そう言った嶋田さんを、先生はここぞとばかりに、罵倒した。
こんな基礎問題がわからないのか。頭はちゃんと動いているのか。朝っぱらからそんなバカ丸出しの髪型をつくる時間があるなら、一年の基礎から復習でもすればどうだ。