翌日。
相沢くんに昨日のお礼を言わなきゃと一日中タイミングを伺っていたけど、相沢くんが男子と話してたりどっかに行ってたりしてなかなか機会がない。
どうしよう……。
そわそわしたままあっという間にお昼が過ぎ、6限目のホームルームの時間になっていた。
「じゃあ、今日のLHRでは9月に行われる文化祭の実行委員を決めるぞー」
文化祭、かぁ……。
このままじゃ私は一緒に回る友達すらいないよ……。
「やりたい者は挙手してくれ」と先生が促す。
だけど文化祭実行委員なんて……自分から進んでやる人いるの?
私はこんな性格だから、人の前に立つような仕事は向かない。
私には無縁な話だと、頬杖をつく。
文化祭では、皆がやらないような雑務を1人黙々とやってればいいや……。
「誰かやってくれる奴、いないのか?」
立候補を申し立てるものはいない。
誰かが手を挙げる気配はまるでない。
先生はため息をつくと、こうなると予想していたのか、あらかじめ用意していたらしいくじを教卓の上に置いた。