「千夏って何歳だっけ?」
「16!高校2年生になりました〜☆」
はしゃぐ千夏の隣で、遥はうなだれていた。
「5歳差か〜…」
「…? どうしたんですか?」
「……俺ってロリコンなのか?」
「……へ?」
突然の質問に千夏は首を傾げる。
「5歳下の女の子本気で好きとか……ロリコンに入んのかな…?」
どうやら、自分と千夏の年齢の差に悩んでいたようだ。

「いいじゃん、そんなこと気にしなくても」
「いや、でも…」
「私は遥さんが好きで、遥さんも私が好き。だったら、それでいいじゃないですか♪」
にこっと笑ってそれだけ言うと、千夏は遥に身を寄せる。
「……」
恥ずかしくも嬉しかったのか、遥はキスで千夏の口を塞いだ。
少し頬を染める千夏が面白い。

遥さんずるいよ…。
私、遥さんの事以外何も考えられなくなっちゃう…。
大人の余裕みたいなものを見せられて悔しかったのか、千夏は仕返しをすることにした。

「遥さん、これからお仕事探すんだよね」
「ああ、母さんのためにも頑張らねーとな。あ、もちろんお前の為にも頑張るよ?学費とか…」
「それだけ?」
「え?」
千夏は遥の耳元でいたずらっぽく言ってみた。

「結婚指輪買う為とか」