「ええ、一時は恨んだわ。でも、あとで後悔した。あんなことを言ってしまった私は、なんてひどい人なんだろうって…。私は母親失格……。家を出ていったのは、そんな罪悪感から逃げたかったのも理由の一つ」
美和の目にゆるぎはない。本気で言っているようだ。
「そんなの信じられるかよ…」
「信じて。私はもう、あなたを捨てた日から嘘はつかないと決めたの」
「……でも…」
いっぺんに、ショックな真実や驚愕な事実を突き付けられて遥は戸惑うばかり。
人を信じようとしても、脳より先に心がそれを拒む。信じると、また傷つくだけだ、と言っているかのように。
「遥さん」
混乱する中、千夏の優しい温もりを感じた。
「千夏…」
「信じてください。今のお母さんは嘘はつかない」
千夏が遥の手を握り締めると、彼のよどんだ負の感情はだんだん消えていく。
「こんなこと言うのもあれですけど、血の繋がりとか…私はそんなのどうでもいいです。遥さんと一緒にいられるなら…。
でも、遥さんはきっとお母さんのことを心から恨んでなんかいない。だったら、信じたくないなんて悲しい事言わないでください」
「千夏……」
千夏は美和に問う。
「お母さん、遥さんのこと大好きだよね」
「ええ…千夏と同じように大好きよ。私の大切な息子」
遥の表情がやらかいものとなる。「ごめん母さん…言い過ぎた…。俺を拾ってくれてありがと…」
「遥ッ…!!母さんもごめんなさい…!!」
美和は遥を抱き締めた。遥の瞳から涙がこぼれた。
美和の目にゆるぎはない。本気で言っているようだ。
「そんなの信じられるかよ…」
「信じて。私はもう、あなたを捨てた日から嘘はつかないと決めたの」
「……でも…」
いっぺんに、ショックな真実や驚愕な事実を突き付けられて遥は戸惑うばかり。
人を信じようとしても、脳より先に心がそれを拒む。信じると、また傷つくだけだ、と言っているかのように。
「遥さん」
混乱する中、千夏の優しい温もりを感じた。
「千夏…」
「信じてください。今のお母さんは嘘はつかない」
千夏が遥の手を握り締めると、彼のよどんだ負の感情はだんだん消えていく。
「こんなこと言うのもあれですけど、血の繋がりとか…私はそんなのどうでもいいです。遥さんと一緒にいられるなら…。
でも、遥さんはきっとお母さんのことを心から恨んでなんかいない。だったら、信じたくないなんて悲しい事言わないでください」
「千夏……」
千夏は美和に問う。
「お母さん、遥さんのこと大好きだよね」
「ええ…千夏と同じように大好きよ。私の大切な息子」
遥の表情がやらかいものとなる。「ごめん母さん…言い過ぎた…。俺を拾ってくれてありがと…」
「遥ッ…!!母さんもごめんなさい…!!」
美和は遥を抱き締めた。遥の瞳から涙がこぼれた。