トイレから出てくると、3号車までの姿はなく皆定時に出発してしまったようだった。4号車もドアが閉まり、出発の様子だ。
喫煙所の前を通りかかると、鳥岡が悠然と煙をふかしていた。仁王立ちでタバコをすう様は、まるで男のようだった。
「そろそろ出発ですよ」
声をかけると、鳥岡は、
「今田さんがトイレに行くのが見えたから、終わるまではいいのかなと思ってね」
と灰皿にタバコの火を押し付けて消した。
鳥岡と並んで歩く。
「はぁ、早く帰りたいわ」
口臭予防のためか、ミントタブレットを取り出して口にほおりこむ。
「やっぱり大変ですか?」
「どうだろう。私って教師に向いてない、って思うのよね。生徒たちを怒鳴ってばっかだし。本当なら生徒と同じ目線にならなきゃいけないのも分かっているんだけど、しょうもないイジメとかケンカとか・・・。そういうの見るともう駄目で、怒りを抑えられなくなっちゃうのよねぇ」
喫煙所の前を通りかかると、鳥岡が悠然と煙をふかしていた。仁王立ちでタバコをすう様は、まるで男のようだった。
「そろそろ出発ですよ」
声をかけると、鳥岡は、
「今田さんがトイレに行くのが見えたから、終わるまではいいのかなと思ってね」
と灰皿にタバコの火を押し付けて消した。
鳥岡と並んで歩く。
「はぁ、早く帰りたいわ」
口臭予防のためか、ミントタブレットを取り出して口にほおりこむ。
「やっぱり大変ですか?」
「どうだろう。私って教師に向いてない、って思うのよね。生徒たちを怒鳴ってばっかだし。本当なら生徒と同じ目線にならなきゃいけないのも分かっているんだけど、しょうもないイジメとかケンカとか・・・。そういうの見るともう駄目で、怒りを抑えられなくなっちゃうのよねぇ」