「私に分かることなら何でも聞いてください」
そう言いながらも、鳥岡は悲しそうに目を伏せた。

「先生は、あのバスで犯人たちを『鈴木良太の両親』だと言ったそうですね。これは生徒の証言からも明らかになっています。しかし、実際は違いました」
植園の言葉に鳥岡はうなずいた。それを確認すると、植園は続けた。
「先生は、鈴木良太君のお葬式に参列していた。ご両親ともお話されている、それなのに間違えたんですか?」

 尋問のようにならないように言葉を選びながら植園は言った。

 鳥岡は何度もうなずいて、そしてうなだれた。

「おっしゃるとおりです。私はあの時、たしか『まさか、あなたは』と言いました。確信はなかったんです。犯人の女性は『私たちにつぐないをしてほしい』を言いました、クラスの皆に復讐をするような理由、それを考えたら、あのいじめで自殺した良太君以外思い浮かばなかったんです」

「でも顔は違ったでしょう」

「はい。でも、今思うと・・・です。あの時は必死で・・・そうとしか思えなかったんです」