「そうですか」
吉沢はその絵を下げて言った。
「あの」母親が植園を見た。
「テレビで言ってましたが、鈴木良太君の両親は犯人ではなかったんですよね?」
だんだんと落ち着いてきたらしく、口調もやわらかかった。
「ええ、別人が両親になりすましていたんです」
「あのお葬式の日、ひとりだけ生徒さんが参列していたんです。平日の昼間だったから学校を休んで来たのかな、なんて知り合いの奥さんとお話したくらいだから確かです。その生徒さんは、なぜ犯人が本物の両親ではないと気づかなかったんですか?」
「それは、分かりません。彼女も亡くなりましたから」
植園は言った。
「・・・亡くなった生徒さんだったんですか。かわいそうに・・・」
しばらく沈黙が流れた。
もう尋ねることはないだろう、と思い、お礼を言って立ち上がろうとしたときに母親が口にした。
吉沢はその絵を下げて言った。
「あの」母親が植園を見た。
「テレビで言ってましたが、鈴木良太君の両親は犯人ではなかったんですよね?」
だんだんと落ち着いてきたらしく、口調もやわらかかった。
「ええ、別人が両親になりすましていたんです」
「あのお葬式の日、ひとりだけ生徒さんが参列していたんです。平日の昼間だったから学校を休んで来たのかな、なんて知り合いの奥さんとお話したくらいだから確かです。その生徒さんは、なぜ犯人が本物の両親ではないと気づかなかったんですか?」
「それは、分かりません。彼女も亡くなりましたから」
植園は言った。
「・・・亡くなった生徒さんだったんですか。かわいそうに・・・」
しばらく沈黙が流れた。
もう尋ねることはないだろう、と思い、お礼を言って立ち上がろうとしたときに母親が口にした。