植園はしばらくふたりを見ていたが、やがて口を開いた。
「分かりません。私たちは証拠がすべてです。現在の捜査では、犯人は鈴木良太の両親ではなかった。彼らになりすました別人です。そして、下川則子さんが消えた、それしか分からないんです。でも、たとえ則子さんが共犯だったとしても、実際に則子さんは誰も殺してはいません。手引きをしたくらいでしょう」
「・・・」
「お父さん、お母さん。則子さんに動機はあると思いますか?」
「動機・・・」
「ええ、動機です。実際に則子さんが生徒たちを恨んでいたというようなことはあるのでしょうか?鈴木良太君と仲が良かったとか?」
ふたりはしばらく顔を見合わせていたが、力なくどちらともなく首を振った。母親が涙を拭きながら口を開いた。
「分かりません。鈴木良太って子の話は聞いたことがないし、でもあの子はあの年頃にしてはどこか冷めたような子でした。何を考えているのか・・・恥ずかしいけれど私たちにも分からないようなところもありました」
「分かりません。私たちは証拠がすべてです。現在の捜査では、犯人は鈴木良太の両親ではなかった。彼らになりすました別人です。そして、下川則子さんが消えた、それしか分からないんです。でも、たとえ則子さんが共犯だったとしても、実際に則子さんは誰も殺してはいません。手引きをしたくらいでしょう」
「・・・」
「お父さん、お母さん。則子さんに動機はあると思いますか?」
「動機・・・」
「ええ、動機です。実際に則子さんが生徒たちを恨んでいたというようなことはあるのでしょうか?鈴木良太君と仲が良かったとか?」
ふたりはしばらく顔を見合わせていたが、力なくどちらともなく首を振った。母親が涙を拭きながら口を開いた。
「分かりません。鈴木良太って子の話は聞いたことがないし、でもあの子はあの年頃にしてはどこか冷めたような子でした。何を考えているのか・・・恥ずかしいけれど私たちにも分からないようなところもありました」