「・・・」
顔写真はそれぞれの家族から借りていた。どの顔も笑顔に満ちあふれ、逆にそれが悲しい。
「でも、罪がない被害者もいたわね。例えばバスガイドの今田佳織」
植園は立ち上がり、ホワイトボードの写真を指差した。
「確か、彼女を撃ったのは犯人の女性の方ですね。そして、撃った後、涙を流したとも聞いています」
「八木君がそのことを犯人に言ったときも、彼女は認めていたらしいわね」
植園はうなずいた。
「ええ。想定外だった、と認めていますよね」
「それは彼女が外部に連絡をしようとしたから。だから、撃つ理由があるのよね。でも・・・分からないのは彼女なの」
植園はもう一枚の写真を指差した。
中沢麻紀子の写真だ。
顔写真はそれぞれの家族から借りていた。どの顔も笑顔に満ちあふれ、逆にそれが悲しい。
「でも、罪がない被害者もいたわね。例えばバスガイドの今田佳織」
植園は立ち上がり、ホワイトボードの写真を指差した。
「確か、彼女を撃ったのは犯人の女性の方ですね。そして、撃った後、涙を流したとも聞いています」
「八木君がそのことを犯人に言ったときも、彼女は認めていたらしいわね」
植園はうなずいた。
「ええ。想定外だった、と認めていますよね」
「それは彼女が外部に連絡をしようとしたから。だから、撃つ理由があるのよね。でも・・・分からないのは彼女なの」
植園はもう一枚の写真を指差した。
中沢麻紀子の写真だ。