植園たちがいなくなった部屋で、潤はまだソファに座ったまま考えこんでいた。

「お腹すいたでしょう?何かルームサービスでも・・・」
やさしい母親のセリフが終わらないうちに潤は立ち上がると、
「ありがとう。でも、もう少し寝るよ」
と微笑んでベッドルームに戻った。

 心配そうな母親が見つめているのを知りながら、ドアを閉めるとベッドに倒れこむ。


___何か刑事たちに不自然なことを言ってないだろうか?


 そう考えだし、すぐにそれがおかしいと気づき苦笑する。まるで自分が犯人みたいではないか。


 ともかく事件は終わったのだ。


 潤は仰向けになると、静かに目を閉じた。