「おねがい・・・やめて・・・。もう、こんなことしないで」

「あら、まだ生きてたの?」
さもおかしそうに女は笑った。

「私でいい。私がいちばん悪いの・・・」

「先生、まだ分かってないのね」
女は鳥岡のそばに移動すると、しゃがみこんで視線を合わせた。
「私は復讐に来ているの。先生じゃ役不足、物足りないのよ」

「私を殺して」

その声に女は右足をあげると、鳥岡の撃たれた足の傷口を思いっきり踏みつけた。

悲鳴があがり、鳥岡が床に転げる。

「うるさい女、うるさい女、うるさい女!」
女はもう一度足を踏みつけると叫んだ。