茜は、両目から涙をぽろぽろとこぼすと、
「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」
と言って泣きじゃくりだした。

「今さら遅いわよ」

「ごめんなさい・・・」

「誰に言ってるの！？私じゃなくて良太に謝りなさい！殺される恐怖を感じなきゃ反省できないようなずるい人間なら、今すぐ死になさい！」

「いやぁぁぁ」


「フン」
女は鼻で笑うと、
「情けないわね。ほら、誰かひとり名前を言えばいいの。これは裁判なんだから、いちばんいじめていた生徒の名前を言いなさい」
と諭すように言った。