「このノートに書かれている名前の生徒を全員殺すのがベストな選択でしょう。だって、先に死んじゃった人がかわいそうだもの。不公平よね?」

 当然誰も反応しない。

 ショウを横目で見ると、聞いていないそぶりでうつむいている。


「でも、さすがに私たちもそこまでの悪人じゃありません。ふふ、善人でもないけれどね」
おかしそうに女は目を見開き笑い、それが幸弘には嫌悪感を抱かせた。

「そこで、次で最後の処刑にしたいと思うの」

 その瞬間、低いどよめきが沸き起こった。

 お互いに顔を見合わせたり、祈るように両手を組み合わせている者もいた。