ベッドにルウコとツナミが寝て、すぐ下の簡易ベッドでボクが寝た。


「ねー、ママ。父ちゃんって昔はどんな人だったの?」


その質問にルウコは「うーん」とちょっと考えた。


「お父さんはね、サッカーしてて笑顔が可愛い人で優しかった。今も優しいよ」


ルウコは笑顔でツナミに言った。


「ふーん。ママは?」


今度はボクを見た。


「ママは『あの柏木さん』って呼ばれるくらい美人だったよ」


「柏木さん?誰?」


ツナミの言葉にボクとルウコは笑った。


「ママは昔、柏木流湖って名前だったのよ」


「何で?高柳流湖でしょ?柏木さんじゃないでしょ」


「ルミちゃんは柏木流海でしょ?ママはお父さんと結婚して高柳流湖になったんだよ」


そう説明してもツナミには理解出来ないみたいだった。


「ツナミのいつか結婚したら高柳繋美じゃなくなるんだぞ」


ボクが言うとビックリしている。


「何で名前変わるの?ツナミは「たかやなぎ つなみ」だよ」


「まぁいいじゃん」


ボクは説明するのが面倒になって流した。