「ふーん・・・本当にこの中でコレが一番可愛いと思うの?」


ボクが確認すると「うん。可愛いでしょ」と答えた。


「すいません」


ボクは店員に声を掛けた。腕にめっちゃタトゥーが入っている怖そうな兄ちゃんが「はい、どれですか?」と笑顔で答えた。


「コレ、サイズ出してほしいんですけど」


ボクが言うと「え?」とルウコがビックリしている。


「左と右、どっちがいい?」


ボクの質問にキョトンとしている。ボクはルウコの両手を持って考えた。


「やっぱ左かな?」


「ソウちゃん?」



店員が何個かサイズ違いを出してきて、ボクはルウコの薬指にはめてみた。

どうやら一番小さいサイズでピッタリみたいだ。

で、自分も左の薬指にはめてみてちょうどいいサイズを見つける。



「じゃぁ、コレ2コ下さい」


「何か後ろに彫りますか?すぐ出来るよ」


店員が笑顔で言った。


「何か彫ってもらう?」


ボクが聞くとルウコは目をキラキラさせて「ルウコとソウって彫って!」と言った。