部活中、幹太の声が響く。
「ほら、しっかり守れよ!!」
そんな幹太めがけてボールを蹴ると頭にスコーンと当たった。
「いってぇ!!」
振り返る幹太に向かってさらにボールを蹴る。今度はよけられた。
「ソウ、何すんだよ!!」
「いやぁ、浮かれて張り切ってますねぇ、キャプテン」
ボクがニヤニヤしていると、みるみる赤くなった。
「やっぱ、張り切れるのはペアリングの力なんすか?キャプテン」
右手を隠して「お前、キャプテンキャプテンうるせぇぞ」と言った。
「ま、とにかく良かったな」
ボクが笑うと幹太も笑ってガッツポーズをした。
「今度、4人で遊ぼうぜ」
ボクと幹太は動きをチェックしているフリをしてサボっていた。
「4人?」
「オレとミサとルウコちゃんとお前で」
「何で?ルウコだけミサの事知らないだろ」
「実はルウコちゃんからもOKの返事もらってんだよな。楽しみ!って言ってたぞ。あ、明日香も誘うか?」
「へー。別にいいけど、オレ、ミサの顔忘れたんだけど。どんなんだっけ?」
近くのベンチに携帯を置いていた幹太はダッシュでベンチに行って、戻ってきた。そして、どこで写したかはわかんないけど女の子が笑顔で噴水の前にいる写メを見せてきた。
うーん・・・。確かこんな顔だったかも。多分、相当可愛い部類だと思う。