「あたし、高柳瑠璃。ソウの4コ上の姉です」
ソファに座って母親が出してきたお茶を飲むと、姉貴が自己紹介をする。
「はじめまして。柏木流湖です」
ルウコはニッコリと笑った。そして、
「瑠璃さん・・・。お姉さんもお名前が色なんですね」
と言った。
「え?あぁ、そうなのよね。」
「ソウちゃんが、蒼で、お姉さんは瑠璃色。ステキですね」
「ソウちゃん?こんなのに「ちゃん」なんて付けなくてもいいのに」
姉貴がガハハと笑う。
ルウコと並ぶと同じ女かよ、と思ってしまう。
「てかさ、もういい?」
ボクが言うと、姉貴は「あたしはルウコちゃんと話をしてるのよ」と文句を言った。
「後でゆっくり話せばいいだろ?ルウコ、オレの部屋コッチ」
ペットボトルのお茶を冷蔵庫から出して、ボクはルウコに手招きをした。
ルウコは慌てて「後で」と頭を下げてボクについてきた。