お昼休みが始まると、私はあわててお弁当をかきこんで音楽室へ向かう。今日は日直当番なので、午後の授業の前に音楽室の掃除をしなくてはならないからだ。
普段なら休憩もろくにとれない日直が嫌いなのだが、今日は菜穂もずーっと朝のテンションのまんまだし、優斗とあまり話をしすぎていて近頃はからかわれることも多くなったので、教室から抜け出せるならありがたい。
音楽室が開いてたらもうけものだ。開いてなかったら、反対側にある職員室までカギをとりにいかなくてはならない。
角を曲がって、音楽室が見えてきたとき、
「ラッキー」
と自然に口にしていた。
中からピアノの音が聞こえたからだ。
ノックをしてみるが、演奏の音が大きく聞こえないらしい。
そっと扉を開けると、岩崎が心地よくピアノを弾いているのが目に入った。
私の姿を確認すると、岩崎は「うん」とうなずいてそのまま演奏を続けている。「ハイっていいよ」という意味なのだろう。
私は、奥にある掃除箱からほうきを取り出して、床をはきはじめた。
普段なら休憩もろくにとれない日直が嫌いなのだが、今日は菜穂もずーっと朝のテンションのまんまだし、優斗とあまり話をしすぎていて近頃はからかわれることも多くなったので、教室から抜け出せるならありがたい。
音楽室が開いてたらもうけものだ。開いてなかったら、反対側にある職員室までカギをとりにいかなくてはならない。
角を曲がって、音楽室が見えてきたとき、
「ラッキー」
と自然に口にしていた。
中からピアノの音が聞こえたからだ。
ノックをしてみるが、演奏の音が大きく聞こえないらしい。
そっと扉を開けると、岩崎が心地よくピアノを弾いているのが目に入った。
私の姿を確認すると、岩崎は「うん」とうなずいてそのまま演奏を続けている。「ハイっていいよ」という意味なのだろう。
私は、奥にある掃除箱からほうきを取り出して、床をはきはじめた。