当日は、恵美の車で私、そして優斗を拾って駅まで行く。小浜は駅で待ち合わせ、ということまでは決まっていた。
空港までの行き方をネットで調べてきた私は、プリントアウトした紙を優斗に渡してチェックしてもらう。優斗は、何やらブツブツ言いながら、蛍光ペンで紙をなぞってゆく。
「ねぇ、あんたたちさ・・・」
さっき岩崎のことを話していた友達が、腕を組んでこっちを見ていた。
「ん、何?」
「最近さ、異様に仲が良くない?この間までケンカばっかりだったのにさ」
それは、優斗のお姉さんがいなくなったから。それであさってから北海道に一緒に探しに行くからでーす!と、言えたら納得してくれるのだろうか・・・。
そんなアホな考えをめぐらせている間に、優斗が私の肩を抱き寄せて言った。
「俺たち、もう大人だぜ。だから、子供っぽいケンカはやめようって話したんだ」
「・・・ふーん、へんなの」
そう言うと友達は、他の子のところへ行って朝のあいさつをしだしている。
「何が大人よ、まだ子供のくせに」
憎まれ口をたたいてみるが、優斗は鼻歌なんぞ歌って、紙を見ているだけだった。
空港までの行き方をネットで調べてきた私は、プリントアウトした紙を優斗に渡してチェックしてもらう。優斗は、何やらブツブツ言いながら、蛍光ペンで紙をなぞってゆく。
「ねぇ、あんたたちさ・・・」
さっき岩崎のことを話していた友達が、腕を組んでこっちを見ていた。
「ん、何?」
「最近さ、異様に仲が良くない?この間までケンカばっかりだったのにさ」
それは、優斗のお姉さんがいなくなったから。それであさってから北海道に一緒に探しに行くからでーす!と、言えたら納得してくれるのだろうか・・・。
そんなアホな考えをめぐらせている間に、優斗が私の肩を抱き寄せて言った。
「俺たち、もう大人だぜ。だから、子供っぽいケンカはやめようって話したんだ」
「・・・ふーん、へんなの」
そう言うと友達は、他の子のところへ行って朝のあいさつをしだしている。
「何が大人よ、まだ子供のくせに」
憎まれ口をたたいてみるが、優斗は鼻歌なんぞ歌って、紙を見ているだけだった。