「…今の私と碧は、はたから見たら恋人同士に見えるのかもしれないね」


潮風が、髪をべたつかせる。
声が少しかすれそうになった。


私は手を止めたし、碧もきっと手を止めた、と思った。




――――二度目の夏の終わりが
もうすぐそこまで来ていた。