ケーキもたいらげた紗耶香が帰った後、考えてみる。


あれは紗耶香の強がりなのか、と。


違う気がする。


だとしたら、なんて効率の良い恋なのだろう。



変わり身の早い紗耶香が、うらやましかった。



私には考えられないし、無理だ。




恋っていったい何なのだろ。

紗耶香のそれも恋だと言うならば、私の片思いも同じ恋なのだろうか。



その日、私は無性にまさくんに会いたかった。