「弥八子はゲーム何するの? あたしもね、結構好きだよー」

「うんとね、RPGも好きだけどアクションもするよ」

「ますます意外だ……オレ乾の印象が変わりそう」

「そうかな。お兄ちゃんが好きで、昔よく一緒にやってて……」


何気なく言葉を紡いだつもりだったけれど。

ふたりは“兄”というフレーズに敏感に反応してしまったらしい。


日下さんは私からようやく手を離し、青野君に華麗なチョップをお見舞いし。

不意打ちに避け損ねた青野君は、お腹を押さえ小さく呻いた。



気にしないのに。

やっぱり遠慮とかしちゃうよね。