おちてゆく。 重力の無くなった身体が、こんなにも軽いなんて。 誰もいない校舎裏、最初に見つけちゃった人、ごめんなさい。 こんなところで飛び降りて、ごめんなさい。 でも他になかったの。 高い建物は入れないし、うちはマンションじゃないし。 学校に恨みなんてないんだけれど。 ああ、みんなにショックを与えちゃうのかな。 それもごめんなさい。 おちてゆく。 その間がこんなに長いなんて。 ふわり、スカートが舞い上がる。 薄汚れた白い校舎が目に入った。