「ちょっとは考えてもみてよ! 脚にアザがあるって、もしかしたらすっごく触れられたくないことかもしれないんだよ!? そこにどうして私たちが踏み込めるの! しかも土足で! 遠慮も何もなしで!」

「今ここには僕ら5人しかいない。誰か助けてくれる者でもいれば話が別だが、現状しかたがないだろう。理解出来ないのか」



理解、出来ない――





心臓がどくどくする。

目の前が眩しく、頭がくらくらしてきた。



『理解出来ないだろ!』

引き出しの奥にしまっていた声が、耳の中で響く。





そしてぱあんと、はじける。