信じられない。

だって、時間が繰り返すだなんて、ありえない。


みんなの視線が秒針を追っている。

誰も何も言わないから、どんどん秒針の音がカチカチと大きく聞こえてくる。





56、57、58、59――……





24分1――――



 

気味が悪かった。


確かに長針は26分を指していたのに、一瞬のうちに24分へと戻っている。

それは壊れた時計の動きでも、時間調整のときのようなゆっくりとした動きでもなく。


ただ気がついたら、長針が移動しているのだ。