「繰り返している、とは」

「そのまんま。ずっと見てたけど、26分59秒の次は24分1秒になる」



大庭君の質問にさらりと霧崎君は答えるけれど。

それはとてもさらりと聞き流せる内容ではない。


 
「どう……なんってんだよっ!?」

時計の秒針の音がやけに大きく聞こえる中、青野君が窓を拳で叩いて叫んだ。

ぴりりと空気が張り詰める。


運動部に所属する青野君が力一杯殴っても、窓ガラスはひびひとつ入らなかった。


 
その様子を見て、日下さんがしゃがみこむ。

どうしたんだろう、私も横にしゃがんでみる。



彼女の呼吸がおかしい、必死に息を吸い続けている。