「食糧と水」

「はあ!?」


ぼそっと言った霧崎君に対し、青野君のリアクションは大きかった。

慌てて寝ているふたりの方を見るものの、余程疲れているのか目を覚ました様子はない。


霧崎君はそのまま段ボールを抱え、私の目の前の机の上に置いた。

立ちあがって隙間からなかを覗けば、確かにペットボトルやおにぎりのようなものが見える。



「おい……なんでだよ……?」

口元を押さえながら言う青野君の声が震えた。

霧崎君は中身を取り出し「封は開いてないな」と安全かどうかを確認しているみたいだ。


私もおそるおそる中に入っていたチョコレートを取り出す。

それは私の大好きなイチゴ味のものだった。





――ふと、気づく。