もちろん時間なんて計れないから、個人の感覚に任されることに。

これはどうせ机と椅子じゃ長時間寝れないと思うという霧崎君の意見から。


何が起こっても、なんて曖昧だけど。

何もわからないこの状況では何が起こるかすらわからないから。


寝るのは2人ずつ、男女で。

それぞれに話して、最初に大庭君と日下さん、次に青野君と私、最後に霧崎君と決まった。



何もない教室、せめて廊下に出れればロッカーがあってジャージなんかが入っているのに。

それでも寝てて寒くなったら嫌だから、と窓のカーテンをみんなで外し、毛布代わりに使うことにした。


薄いカーテンじゃ、寝袋の代わりにもならないけれど。



机に伏せて、カーテンを身体に巻きつけた日下さんはすぐに眠ってしまったみたい。

対して大庭君は最初こそ姿勢を変えたり、カーテンを被りなおしたりしていたけれど、やがて壁に頭をもたれかけて瞼を閉じた。