真ん中に、投手。


これが、今のおれの、青春ラインだ。


淡い微睡みが深い眠りに入る瞬間に、おれはまぶたの裏にある光景を見た。


7月下旬、晴天下。


地は渇き、灼熱の大地。


青い空を、白球が駆け抜けて行った。


おれはマウンドに立ち尽くして、その一球を目で追い掛けていた。


あの一球に、おれは何をかけるのだろう。