人の想いがとんでもない出来事を引き起こし、それを解決するのも人、許すのも人。
私は濃厚な世界から一旦別れを告げ、家族が待っている家へ、学生生活に戻る。
今回関わった人たちはこの事件に影響を受けて、歩んでいく人生を変えるだろう。
私は家族に不思議な体験をした事を説明し、相当怒られたけど、家族ぐるみで何とか警察を誤魔化し〝行方不明〟に終止符を打った。
加えて〝視える〟ようになったと伝えると、祖母に連絡して対処法を教えてもらう事になった。
光輝さんは今度こそお兄さんの死を受け止め、ご家族と再出発した。
壱島家のもとに神野さんが謝罪に訪れるだろうけど、よく話し合って結論を出してほしいと願っている。
柚良は呪いのせいで性格が変わり、家族に心配をかけた事を謝ると言っていた。
それに大学で広まってしまった、私の不名誉な噂も全力で撤回してくれるらしい。
また彼女と楽しい学生生活を送れると思うと嬉しいし、長いようで短い女子大生ライフを一緒に満喫しなくては。
緋一さんは会社の人に謝罪し、失った信頼を取り戻していくと言っていた。
彼ほど優秀で人格者なら、きっとみんなも受け入れると思うから頑張ってほしい。
それに、沙織さんに想いを伝えるのも忘れてはいけない。
ずっと付き合いのある二人だけれど、そろそろ結婚を意識する年齢だし、彼女はいつでも待っていると思う。
沙織さんは『フルール・カナン』のオーナーとして働く傍ら、二号店を出す計画を進めているそうだ。彼女は凪さんの店の内装を見ていたく感銘を受けたらしく、彼女に内装デザインや風水的な相談をしたいと言っていた。
プロポーズは気長に待っているけど、「そろそろ言ってくれないと、自分から求婚してしまいそう」と笑っていた。
神野さんは固い決意で退職届を書き、すぐ上司に提出したそうだ。
入社してからずっと彼を見守っていた上司は、神野さんを心配していたらしい。
「会社を辞めても悩みがあったら相談に乗る」と言われ、彼は少し泣いたとか。
神野さんのお父さんは退院したそうで、彼はずっと放置してきた父子関係を再構築していくと言っていた。
父子二人でお母さんのお墓参りに行き、腹を割って話したいらしい。
そして彼は凪さんの使いっ走りとなり、買いだしや掃除をし、迷い人に怯えながら二重の世界のお使いにも行く事になる。
私たちがお店を訪れた時は、まだ気まずそうにしているけれど、そのうち素直な笑顔を見せてくれると信じている。
困った時は新宿三丁目にあるドアを、願いを込めて開ければいいだろう。
そうしたらきっと、鹿頭が「お客様のご来店~!」と明るい声で言い、とびきりの美人でミステリアスな店主が迎えてくれる。
その店の名は――――、『幽香の庵』。
完
私は濃厚な世界から一旦別れを告げ、家族が待っている家へ、学生生活に戻る。
今回関わった人たちはこの事件に影響を受けて、歩んでいく人生を変えるだろう。
私は家族に不思議な体験をした事を説明し、相当怒られたけど、家族ぐるみで何とか警察を誤魔化し〝行方不明〟に終止符を打った。
加えて〝視える〟ようになったと伝えると、祖母に連絡して対処法を教えてもらう事になった。
光輝さんは今度こそお兄さんの死を受け止め、ご家族と再出発した。
壱島家のもとに神野さんが謝罪に訪れるだろうけど、よく話し合って結論を出してほしいと願っている。
柚良は呪いのせいで性格が変わり、家族に心配をかけた事を謝ると言っていた。
それに大学で広まってしまった、私の不名誉な噂も全力で撤回してくれるらしい。
また彼女と楽しい学生生活を送れると思うと嬉しいし、長いようで短い女子大生ライフを一緒に満喫しなくては。
緋一さんは会社の人に謝罪し、失った信頼を取り戻していくと言っていた。
彼ほど優秀で人格者なら、きっとみんなも受け入れると思うから頑張ってほしい。
それに、沙織さんに想いを伝えるのも忘れてはいけない。
ずっと付き合いのある二人だけれど、そろそろ結婚を意識する年齢だし、彼女はいつでも待っていると思う。
沙織さんは『フルール・カナン』のオーナーとして働く傍ら、二号店を出す計画を進めているそうだ。彼女は凪さんの店の内装を見ていたく感銘を受けたらしく、彼女に内装デザインや風水的な相談をしたいと言っていた。
プロポーズは気長に待っているけど、「そろそろ言ってくれないと、自分から求婚してしまいそう」と笑っていた。
神野さんは固い決意で退職届を書き、すぐ上司に提出したそうだ。
入社してからずっと彼を見守っていた上司は、神野さんを心配していたらしい。
「会社を辞めても悩みがあったら相談に乗る」と言われ、彼は少し泣いたとか。
神野さんのお父さんは退院したそうで、彼はずっと放置してきた父子関係を再構築していくと言っていた。
父子二人でお母さんのお墓参りに行き、腹を割って話したいらしい。
そして彼は凪さんの使いっ走りとなり、買いだしや掃除をし、迷い人に怯えながら二重の世界のお使いにも行く事になる。
私たちがお店を訪れた時は、まだ気まずそうにしているけれど、そのうち素直な笑顔を見せてくれると信じている。
困った時は新宿三丁目にあるドアを、願いを込めて開ければいいだろう。
そうしたらきっと、鹿頭が「お客様のご来店~!」と明るい声で言い、とびきりの美人でミステリアスな店主が迎えてくれる。
その店の名は――――、『幽香の庵』。
完



