親友たちの恋文を代筆したら、返事は私に届きました

和風ファンタジー

橘廉/著
親友たちの恋文を代筆したら、返事は私に届きました
作品番号
1795459
最終更新
2026/11/02
総文字数
4,331
ページ数
1ページ
ステータス
未完結
いいね数
0
「整いすぎていて、書いた人の顔が見えない」

親友の名で書いた恋文に、また冷たい返事が届いた。
そう聞かされた私は、自分の歌を黒く塗りつぶした。

華族女学院に通う沢渡文乃は、歌と筆が得意な少女。
親友三人に頼まれ、若き当主・九条朔夜への恋文を代筆していた。

返事が来るたび、伝えられるのは厳しい言葉ばかり。
けれど、実際に会った朔夜は、文乃の話に耳を傾け、その言葉を大切にしてくれる。

私の歌を嫌った方が、どうして――。

ある日、親友の手元から落ちた返事を拾った文乃は、そこに書かれた一首を読む。

それは酷評ではなく、文乃が見た景色を、自分も見たいと願う返歌だった。

「白紙なのよ。私のも、小春さんのも」

三人には見えない文字が、私には読める。

他人の名前で書き続けた少女と、名前も知らない書き手に惹かれた当主。
消されていた好意を取り戻し、自分の名前で恋を選ぶ、和風恋愛ファンタジー。

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