「温、帰ろう」
「あっ、うん」
僕達は、僕の部活が無い日は一緒に帰っている。
田中と津田は毎日、サッカー部でリフティング20回を目指して練習してるらしい…素人からみても、公式戦に出れる日は程遠い。
しかし、2人は、それなりに楽しめている様で、僕と箱星は安心していた。
昇降口まで来たところで
「あっ、そうだ、担任に呼び出されてたんだった。ごめん、温、待っててくれる?」
と、箱星が、申し訳なさそうに、手を合わせる。
その仕草が、可愛くて
「うん、大丈夫だよ」
「ありがと、すぐ戻るから。ホントごめん」
廊下を走る箱星をみて、そんなに急がなくても、僕は何処へも行かない。
ふと、そう思った。
箱星の側にずっといたい
箱星の声が好き
箱星の優しさが好き
箱星の堂々としている姿が好き
箱星の細かな気遣いができるところが好き
箱星の理屈っぽいところも好き
箱星の頼りになる背中が好き
箱星のたまに見せる不安げな顔が好き
箱星の血管が見える力強い綺麗な手が好き
箱星の小さな口が好き
箱星のサラサラの髪が好き
箱星の背筋がピンと伸びてるところが好き
箱星の素直なところが好き
箱星の友達を大切にするところが好き
箱星の
「お待たせ、何してたの?」
「…」
箱星への好きが溢れてたなんて、絶対言えない
「えっ、あっ、あれ?ほら田中が言ってた、モッツァレラチーズよりも、難しい発音のものが、あるわけないってやつ。ありそうだから考えてた」
「なーんだ。少しは、俺のことを、考えてくれてたのかと思ったのに」
バレてる?
「えっ」
「ウソウソ。俺のことを、健気に待っててくれた、その姿だけで、今日は満足」
「健気って」
「犬みたいに」
「犬って」
「いいじゃん。待つ姿が、子犬みたいで、とにかく健気で、可愛かったんだから」
「可愛いって言っても…、犬じゃなぁ〜」
「ただの犬じゃないよ。温じゃなきゃ意味無いんだから。俺を待っていてくれるのが、温だからいい。」
「そうっか…」
ニヤけ顔をなんとか普通に保っていると
「それより、モッツァレラチーズより、難しいの見つかった?」
と、箱星。いまいちだけど、思いついていた、
「うん。お酢のビネガーは?ヴィネガァでしょ?」
「ヴィネガァねぇ」
「言えちゃってるじゃん」
「言えちゃうね」
「モッツァレラチーズも言えるよね、箱星なら」
僕らは、いつもの様に、くだらない話をしながら帰る。
いつもと違うのは、僕から、箱星を好きだという気持ちが溢れたこと。
自分でも驚くほど、たくさん
絶対に箱星には知られたらダメだ。
絶対に。せっかく友達になれたんだから。
「あっ、うん」
僕達は、僕の部活が無い日は一緒に帰っている。
田中と津田は毎日、サッカー部でリフティング20回を目指して練習してるらしい…素人からみても、公式戦に出れる日は程遠い。
しかし、2人は、それなりに楽しめている様で、僕と箱星は安心していた。
昇降口まで来たところで
「あっ、そうだ、担任に呼び出されてたんだった。ごめん、温、待っててくれる?」
と、箱星が、申し訳なさそうに、手を合わせる。
その仕草が、可愛くて
「うん、大丈夫だよ」
「ありがと、すぐ戻るから。ホントごめん」
廊下を走る箱星をみて、そんなに急がなくても、僕は何処へも行かない。
ふと、そう思った。
箱星の側にずっといたい
箱星の声が好き
箱星の優しさが好き
箱星の堂々としている姿が好き
箱星の細かな気遣いができるところが好き
箱星の理屈っぽいところも好き
箱星の頼りになる背中が好き
箱星のたまに見せる不安げな顔が好き
箱星の血管が見える力強い綺麗な手が好き
箱星の小さな口が好き
箱星のサラサラの髪が好き
箱星の背筋がピンと伸びてるところが好き
箱星の素直なところが好き
箱星の友達を大切にするところが好き
箱星の
「お待たせ、何してたの?」
「…」
箱星への好きが溢れてたなんて、絶対言えない
「えっ、あっ、あれ?ほら田中が言ってた、モッツァレラチーズよりも、難しい発音のものが、あるわけないってやつ。ありそうだから考えてた」
「なーんだ。少しは、俺のことを、考えてくれてたのかと思ったのに」
バレてる?
「えっ」
「ウソウソ。俺のことを、健気に待っててくれた、その姿だけで、今日は満足」
「健気って」
「犬みたいに」
「犬って」
「いいじゃん。待つ姿が、子犬みたいで、とにかく健気で、可愛かったんだから」
「可愛いって言っても…、犬じゃなぁ〜」
「ただの犬じゃないよ。温じゃなきゃ意味無いんだから。俺を待っていてくれるのが、温だからいい。」
「そうっか…」
ニヤけ顔をなんとか普通に保っていると
「それより、モッツァレラチーズより、難しいの見つかった?」
と、箱星。いまいちだけど、思いついていた、
「うん。お酢のビネガーは?ヴィネガァでしょ?」
「ヴィネガァねぇ」
「言えちゃってるじゃん」
「言えちゃうね」
「モッツァレラチーズも言えるよね、箱星なら」
僕らは、いつもの様に、くだらない話をしながら帰る。
いつもと違うのは、僕から、箱星を好きだという気持ちが溢れたこと。
自分でも驚くほど、たくさん
絶対に箱星には知られたらダメだ。
絶対に。せっかく友達になれたんだから。


