例えばソラが東京の学校で大恋愛をしてその人と結婚したら。
東京で家庭を持ったら、ここに帰ってくる頻度は更に減る。
近所に住んでいた小学校の先輩お姉さんも、私が知らない大人になっていた。
街ですれ違ってもわからないくらいだった。
毎日一緒にいたのに、赤の他人と変わらないくらい遠くなるんだ。
高校のクラスメートたちだって、みんな違う進路を選んでいる。
会えなくなるのが寂しいと思うのは、だめなことなのかな。
木の葉がひらりと舞い落ちる。
私はそっと拳を握る。
「兄貴、ちょっとそっちで話そうぜ。言っておくことがある」
ソラとリクは私から離れ、二人でなにか話し込んでいた。
言い争っているようにも見える。
話が終わったのか、しばらくしてリクが戻ってきた。
「俺、用事あるから先に帰るわ。夏美は兄貴と二人で帰ってきな」
「え、う、うん。リク大丈夫? ソラと喧嘩したの?」
「心配すんな。喧嘩じゃねーよ。とにかく、そういうわけだから。兄貴、夏美をちゃんと家まで送れよ?」
リクはシートを筒にして担ぐと、軽い足取りで丘を駆け下りていった。
私はソラと二人きりになった。
いつもなら、気まずさなど感じないのに。
今日の空気はひどく重たい。
東京で家庭を持ったら、ここに帰ってくる頻度は更に減る。
近所に住んでいた小学校の先輩お姉さんも、私が知らない大人になっていた。
街ですれ違ってもわからないくらいだった。
毎日一緒にいたのに、赤の他人と変わらないくらい遠くなるんだ。
高校のクラスメートたちだって、みんな違う進路を選んでいる。
会えなくなるのが寂しいと思うのは、だめなことなのかな。
木の葉がひらりと舞い落ちる。
私はそっと拳を握る。
「兄貴、ちょっとそっちで話そうぜ。言っておくことがある」
ソラとリクは私から離れ、二人でなにか話し込んでいた。
言い争っているようにも見える。
話が終わったのか、しばらくしてリクが戻ってきた。
「俺、用事あるから先に帰るわ。夏美は兄貴と二人で帰ってきな」
「え、う、うん。リク大丈夫? ソラと喧嘩したの?」
「心配すんな。喧嘩じゃねーよ。とにかく、そういうわけだから。兄貴、夏美をちゃんと家まで送れよ?」
リクはシートを筒にして担ぐと、軽い足取りで丘を駆け下りていった。
私はソラと二人きりになった。
いつもなら、気まずさなど感じないのに。
今日の空気はひどく重たい。



