∞8《インフィニティ・エイト》

 日が落ちてから、私たちは家から徒歩二十分くらいのところにある丘の上にいた。

 夜になっても気温は高くて、半袖ショートパンツでも汗が出る。

 用水路からはカエルの大合唱がひっきりなしに聞こえてくる。

「ここ、意外と眺めいいよな。昔と変わらないや」

 シートと荷物を抱えたリクが夜空を見上げる。

 祭りの賑わいが遠くに聞こえる中、ここは別世界みたいに静かだった。

 街灯もない丘の上は暗闇に包まれ、見上げれば星空が広がっていた。

「じゃあ、準備するね」

 ソラが持ってきた天体望遠鏡を組み立て始める。

「ほら、覗いてみて」

 私は言われるまま、レンズを覗いた。