陸上部のリクに足の速さでかなう訳もなく、あっという間に息が上がる。
人ごみの中でも、すぐにリクを見つけられた。
私が追ってくると思っていなかったのか、リクは驚いた顔をしている。
「夏美……」
「…………ごめん、リク。リクの手を取るのは、私じゃだめなの」
ループの中で何度も告白されて、自分の中にあるリクへの気持ちが何なのか、見えた。
真夏の太陽のように真っ直ぐで熱いリク。
リクの在り方はとても眩しいけれど、リクの隣で恋人として立つ自分を想像できなかった。
リクの隣にいるべきなのは、私ではない誰かだ。
リクは少しだけ寂しそうに目をそらす。
「……そんな顔すんな。わかってたよ。夏美はいつも兄貴のこと目で追っていたから。兄貴も、いつだって夏美のために動いていた。俺が気づかないような些細なことも気づいて、率先して動くんだ。それでも、少しでもチャンスがあるならって、期待してた。でも、だめだな。俺と兄貴、同じのは顔だけだから。俺じゃ兄貴にはなれない」
はなからわかっていた、なんて言いながら、リクは微笑む。
その表情は少しだけ、ソラに似ている。
人ごみの中でも、すぐにリクを見つけられた。
私が追ってくると思っていなかったのか、リクは驚いた顔をしている。
「夏美……」
「…………ごめん、リク。リクの手を取るのは、私じゃだめなの」
ループの中で何度も告白されて、自分の中にあるリクへの気持ちが何なのか、見えた。
真夏の太陽のように真っ直ぐで熱いリク。
リクの在り方はとても眩しいけれど、リクの隣で恋人として立つ自分を想像できなかった。
リクの隣にいるべきなのは、私ではない誰かだ。
リクは少しだけ寂しそうに目をそらす。
「……そんな顔すんな。わかってたよ。夏美はいつも兄貴のこと目で追っていたから。兄貴も、いつだって夏美のために動いていた。俺が気づかないような些細なことも気づいて、率先して動くんだ。それでも、少しでもチャンスがあるならって、期待してた。でも、だめだな。俺と兄貴、同じのは顔だけだから。俺じゃ兄貴にはなれない」
はなからわかっていた、なんて言いながら、リクは微笑む。
その表情は少しだけ、ソラに似ている。



