∞8《インフィニティ・エイト》

 次に向かったのは射的の屋台だった。

「よーし。待ってろよ夏美。俺があのぬいぐるみを取ってやる!」

「お、いいねぇ兄さん。彼女のために当てるか!」

 リクは気合い十分で、店主のおじさんにお金を払いコルク銃を手にする。

 標的は、前と同じ。

 一番下の棚にあるネコのぬいぐるみだ。

 毎回止めに入っていたのに、なぜか今回はソラが止めない。

 負けるとわかっているのに止めないのも気が引けて、夏美はリクを止める。

「リク。いいよ、射的って当てるの大変だし」

「大丈夫だ、当てる!」

 ここだけは何回ループしても同じなのか、リクの二千円は参加賞の塩飴になった。 

 なんだろう。

 なにか、何かがおかしいような……。

 屋台をひととおり巡った後、三人は神社の境内の奥へと向かった。

 ──ヒュルルル、ドンッ!

 夜空に、大輪の花が咲いた。

 鮮やかな光が辺りを照らし、祭の喧騒が境内を包む。

 人々の波が、花火会場へと流れていく。

 そんな中、リクが立ち止まった。