∞8《インフィニティ・エイト》

 理不尽なことを言っているのは丸山先生だ。

 けれど、いくら正論とはいえ、教師にたてつくとソラの立場が悪くなる。

 なのにソラは臆せず、私のために行動に出た。

 丸山先生はめんどくさそうにため息を吐き、眉を寄せる。

「はぁ? 具合が悪いだ? 別に座っているだけなんだから、何も負担はないだろう? 甘えたことを言うな」

「いいえ。明らかに顔色が悪いです。このまま放置して悪化して、救急車を呼ぶ事態になったらどうします?」

 その瞬間、ソラの声のトーンが冷たくなった。

 ありえないパワハラ発言に、他の生徒たちの表情もこわばる。

 丸山先生の顔が、わずかに引き締まる。

「そうなったら僕は救急隊に証言しますよ。丸山先生が、『座っているだけなら負担はない』と言って夏美を放置しました、って」

 冷静に、理詰めで追いつめる。