∞8《インフィニティ・エイト》

「それで、夏美はこんな早くからどうした?」

「……リクはまだ気づいてないか」

「何に?」

 ソラに言われてもリクはピンとこないようだ。

 ソラはちらりと私に視線を送る。

 うん。ループのことを共有しないとはじまらないよね。

「……リク。信じられないかもしれないけど、僕たちは何度も八月八日をくり返している」

「はぁ!? 何わけ分かんねーこと言ってんだよ兄貴。ゲームやSF映画じゃあるまいし、そんなこと起こるわけがないだろ。なぁ、夏美も兄貴に言ってやれよ」

 リクは私に同意を求めてくる。

 けれど、私も何度も八月八日がくり返していることに気づいた。

 ゲームやアニメのような状況だけど、本当のこと。

「……ソラの言う事、本当だよ。ソラとリク、八時半になったら私の家に来る予定だったでしょ。最後に高校の校舎を見て、そのあと神社のお祭に行くの」

「は!? なんでサプライズ計画の中身がわかるんだ? 兄貴、今日の予定をバラしたのか?」

「あいにく、そんなことしてないよ。ほら、僕のスマホ発信履歴ないでしょ」

 ソラは自分のスマホをリクに見せる。

 ここ数日、発着信の履歴はない。

 メールも電話も、メッセージアプリも。