∞8《インフィニティ・エイト》

 校内をめぐったあと、向かったのはグラウンドだった。

 夏休みでも練習を続ける運動部の掛け声が響いている。

 陸上部の部員たちが、炎天下の中、懸命に走っていた。

 その中の一人が、リクを見つけて駆け寄ってきた。

「リク先輩! お疲れ様っす!」

「おお、カズキ! 暑いのに頑張ってんな!」

「うっす。先輩たちが抜けたぶん、後輩のおれらが頑張らないと!」

 カズキくんは運動着の裾で汗を拭う。

「そういやリク先輩、大会でメダル取ったら好きな女に告るって言ってたの、どうなったんす? おれ、気になって夜しか寝れなくて」

「はっ!? ちょ、ば、バカ! そんなこと今ここで言うな!!」

 リクの表情が一瞬で引きつり、カズキくんの口を手で塞いだ。

「なふへふへ? もひはひ、そのこ」

「黙れって!! ちょっとこっち来い!」

 リクはカズキくんの腕を掴むと、そのまま強引に引きずって走り去っていった。

 私とソラはその場に残された。

 ──昨日と、違う?