僕たちが高校三年生にあがった四月。
そのときはまだ、夏美の祖父が健在だった。
週明けにテストがあるから、僕は夏美と二人で試験範囲の勉強をしていた。
リクは「休みは休むためにあるんだ。土日に教科書を開きたくない!」と言って走りにいってしまった。
僕は逆に、休みの日にまで体育の授業みたいなことをしたくない。
リクはよく部活に入ってまで走ろうと思えるなぁ。
「ソラとリクは双子だけど、似ているのは顔だけよね。正反対なんだもの」なんておばあちゃんには言われる。
窓から入る穏やかな風が、ノートのページをめくる。
夏美は僕の向かい側に座って、ニャーちゃんと名付けたネコ型クッションを抱えて勉強している。
去年雑貨屋に行ったとき、夏美が好きそうだなと思って買ってきたクッションだ。
部屋に置いておいたらこのとおり、今では夏美専用になっている。
かわいい系ネコグッズ見ると撫でずにはいられないみたいで、無邪気に抱えている姿がかわいい。
こんなに気に入ってくれるなら、色違いでもう一つくらい買っておけば良かったかもしれない。
しばらくして、夏美はペンを持ったまま、こくりと首を傾げる。
そして── そのまま、机に突っ伏した。
静かな寝息が聞こえてくる。
僕はじっと夏美の寝顔を見つめた。
幼さが減り、少しずつ大人の女性に近づいている。
でも、まだ大人ではない。
机に伏せたまま静かに呼吸を繰り返す姿は、小さい頃から何も変わらない。
そのときはまだ、夏美の祖父が健在だった。
週明けにテストがあるから、僕は夏美と二人で試験範囲の勉強をしていた。
リクは「休みは休むためにあるんだ。土日に教科書を開きたくない!」と言って走りにいってしまった。
僕は逆に、休みの日にまで体育の授業みたいなことをしたくない。
リクはよく部活に入ってまで走ろうと思えるなぁ。
「ソラとリクは双子だけど、似ているのは顔だけよね。正反対なんだもの」なんておばあちゃんには言われる。
窓から入る穏やかな風が、ノートのページをめくる。
夏美は僕の向かい側に座って、ニャーちゃんと名付けたネコ型クッションを抱えて勉強している。
去年雑貨屋に行ったとき、夏美が好きそうだなと思って買ってきたクッションだ。
部屋に置いておいたらこのとおり、今では夏美専用になっている。
かわいい系ネコグッズ見ると撫でずにはいられないみたいで、無邪気に抱えている姿がかわいい。
こんなに気に入ってくれるなら、色違いでもう一つくらい買っておけば良かったかもしれない。
しばらくして、夏美はペンを持ったまま、こくりと首を傾げる。
そして── そのまま、机に突っ伏した。
静かな寝息が聞こえてくる。
僕はじっと夏美の寝顔を見つめた。
幼さが減り、少しずつ大人の女性に近づいている。
でも、まだ大人ではない。
机に伏せたまま静かに呼吸を繰り返す姿は、小さい頃から何も変わらない。



