∞8《インフィニティ・エイト》

 ソラはかがんで子どもたちに目線を合わせ、穏やかに星の説明をする。

「地球は動いてるの?」

「そう。地球は動くしまわる。だから昼と夜があって、季節が変わるんだよ。地球回らなかったら、一日中夜の国と、一日中昼の国ができる」

「おれ、一日中夜がいい! ずっと寝てられるもん!」

 子供ならではの突飛な発想をきいて、スタッフたちは和やかに笑う。

 ソラは微笑み、男の子に子ども向け教本の一ページを開いてみせる。

 星の気温に関する本だ。

「あはは。でもほら、これを見て。昼が来ないと、花や野菜……植物が育たなくなってしまうよ。それに太陽の光で星が温まらないと、とっても寒い星になってしまうんだ。一年中長袖でコートを着ていないといられないくらいにね」

「ええぇー! それはやだ!」

「そうでしょ? 季節がめぐるのは大事なことなんだよ」

 昔はここで、ソラも「星を教わる側」だった。

 大学卒業後は東京の天文台に就職して、天文学教室の教員をしている。

 仕事の一環で、故郷の星まつりで子ども天文教室の先生をするため応援にきていた。