∞8《インフィニティ・エイト》

 あのループを繰り返した夏から、十年が経った。

 胎内星まつりの夜。

 会場の広場にはたくさんの屋台が並び、天体観測をしたいという家族連れや天体観測ファンが集まっていた。

 白衣を羽織ったソラが天体望遠鏡を設置して、まつりに来た子どもたちに説明をする。

 首に講師の名札をさげている。

 ひとりひとり交代で望遠鏡のレンズを覗いて、歓声をあげる。

「すごいね青井先生、天の川すごくきれいに見える!!」

「青井先生! わたし双子座なんだけど、どこにあるの? あれ? それともあっちの星?」

「双子座は冬の星座なんだよ。だから、残念だけど今の時期は見えないんだ」

「ええー。そうなの? 季節で変わるの?」

「そう。僕たちのいる地球が一年かけて宇宙の中を動いているから。今見ているこの星たちも、冬になると見えなくなる」