∞8《インフィニティ・エイト》

「僕が青井ソラになると、夏美は浮気の心配をしなくて良くなるよ」

「心配したことないよ」

「へぇ? …………僕が篠原さんに告白されたときに、あんなに必死になっていたのに? 夏休み開けに学校に行ったら、篠原さんに「恋人さん、独占欲の塊ですか」って言われたんだけど」

「あーーー! わーーー!! わーーー!! それは、それは、ええと、違うの、違うんだから!」

 恥ずかしい思い出を引っ張りださないで!

 両手で自分の顔を隠す。

 あのときはソラを渡したくない気持ちでいっぱいだったんだもん。

 ソラの隣に他の女の子がいるなんて絶対嫌だった。

 ソラの一番近くは私だけ。
 
 ああ、私ってば相当重い女。

「「ソラの隣を取らないで、ソラじゃないとだめ、ソラが好き」そう言ってくれたのは夏美なのに。そっか。同棲はしても結婚はするつもりなかったんだ。残念だなぁ。僕は結婚するつもりであれこれ準備していたのに」

 耳元であのとき自分が言ったセリフをリピートされる。

 恥ずかしすぎて、過去の自分のセリフに悶えて転がった。
 ソラってば完全に面白がってる!


 顔をおおう私の手をはがして、至近距離で見つめてくる。

 うう、顔が熱くてソラを直視できないよ。