それから日々は過ぎて、高校卒業の日を迎えた。
卒業式を終えたあと、夏美は福岡空港に向かった。
出発ロビーでスーツケースを引きながら、搭乗案内の電光掲示板を見上げる。
羽田空港行きの便の出発まで、あと一時間。
登場前の手荷物検査の列は、満員電車なんて比じゃないくらいギュウギュウになっている。
もっと早く来ればよかったかな。
「夏美」
父さんと母さんが私を呼ぶ。
父さんはどこか寂しげな、それでいてどこかおかしそうな笑みを浮かべている。
母さんは泣きすぎてハンカチをグショグショにしていた。
「母さん。別にもう二度と会えないわけじゃないのに」
「えっうっ。だってぇ、夏美がついに巣立っちゃうんだもの……」
「巣立つって、大げさだなぁ」
そう言いつつ、私も胸がじんと熱くなる。
父さんが白い封筒を差し出した。
「夏美。向こうに着いたら、これをソラくんに渡してくれ」
封筒の宛名には、達筆な字で「星野ソラ様」と書かれている。
卒業式を終えたあと、夏美は福岡空港に向かった。
出発ロビーでスーツケースを引きながら、搭乗案内の電光掲示板を見上げる。
羽田空港行きの便の出発まで、あと一時間。
登場前の手荷物検査の列は、満員電車なんて比じゃないくらいギュウギュウになっている。
もっと早く来ればよかったかな。
「夏美」
父さんと母さんが私を呼ぶ。
父さんはどこか寂しげな、それでいてどこかおかしそうな笑みを浮かべている。
母さんは泣きすぎてハンカチをグショグショにしていた。
「母さん。別にもう二度と会えないわけじゃないのに」
「えっうっ。だってぇ、夏美がついに巣立っちゃうんだもの……」
「巣立つって、大げさだなぁ」
そう言いつつ、私も胸がじんと熱くなる。
父さんが白い封筒を差し出した。
「夏美。向こうに着いたら、これをソラくんに渡してくれ」
封筒の宛名には、達筆な字で「星野ソラ様」と書かれている。



