∞8《インフィニティ・エイト》

 今日でループを最後にしなきゃいけない。

 私はソラと二人で境内を歩いていた。

 ソラは迎えに来たときからどことなく落ち着かない様子で、私の方を気にしている。

 いつも通り、お賽銭を入れて鈴を鳴らす。

 神様。
 どうか、今度こそループから抜けだせますように。

 顔を上げると、ソラはじっと私を見ていた。

「ソラ。なんてお願いした?」

「……ないしょだよ。お願いごとを人に話したら叶わなくなるって言うでしょう」

「教えてくれないんだ」

「それより、ほら夏美。おみくじ引こうよ」

 ソラに促されて、おみくじを引く。

「大凶…………。うーん。私は大凶に好かれているのかな」

 またも大凶を引き当てた。

 そんなにたくさん大凶が混じっていると思えないのに。
 気落ちしていたら、ソラは自分が引いたくじを差し出してきた。

「なら、これと交換しよう。きっと旅のお守りになるよ」

 ソラのくじは大吉。

 せっかく引いた大吉を私に渡して、笑顔で私の大凶を引き取った。

 そんなささやかな優しさに、胸があたたかくなる。

 並んで境内を歩いていると、甲高い声がきこえた。