夏美と約束した、夏祭の時間が近づいている。
家の中は静かで、風に乗って遠くから祭の太鼓の音が聞こえていた。
僕はショルダーバッグを提げて窓際に立ち、外を見つめていた。
リクは昼過ぎに帰宅してソファに座り、腕を組んで考え込んでいる。
特別仲が悪いわけではないけれど、僕たちは普段から間に夏美がいないと会話らしい会話もない。
それを踏まえても、いま僕たちの間にはなんとも言えない緊張感が漂っている。
「リク、そろそろ約束の時間だよ。準備して。夏美を迎えに行かなきゃ」
声をかけるとリクは深く息を吸い、静かに口を開いた。
「……俺は行かねぇよ」
「……何で?」
「何でも何もない。祭は兄貴と夏美、二人で行け」
リクは本当に行くつもりがないのか、着替えも財布の用意もしていなかった。
こんなこと、これまでなかったのに。
「これまで祭は三人で行っていただろ。なのに、なんでそんなことを言い出すんだ?」
「夏美が誘ったのは兄貴だけだからだよ」
リクは立ち上がり、ソラを睨みつけた。
「俺はもう夏美に振られてる。だから、次は兄貴が覚悟を決める番だ」
「……え?」
振られる? リクが?
予想外のことを言われて硬直した。
家の中は静かで、風に乗って遠くから祭の太鼓の音が聞こえていた。
僕はショルダーバッグを提げて窓際に立ち、外を見つめていた。
リクは昼過ぎに帰宅してソファに座り、腕を組んで考え込んでいる。
特別仲が悪いわけではないけれど、僕たちは普段から間に夏美がいないと会話らしい会話もない。
それを踏まえても、いま僕たちの間にはなんとも言えない緊張感が漂っている。
「リク、そろそろ約束の時間だよ。準備して。夏美を迎えに行かなきゃ」
声をかけるとリクは深く息を吸い、静かに口を開いた。
「……俺は行かねぇよ」
「……何で?」
「何でも何もない。祭は兄貴と夏美、二人で行け」
リクは本当に行くつもりがないのか、着替えも財布の用意もしていなかった。
こんなこと、これまでなかったのに。
「これまで祭は三人で行っていただろ。なのに、なんでそんなことを言い出すんだ?」
「夏美が誘ったのは兄貴だけだからだよ」
リクは立ち上がり、ソラを睨みつけた。
「俺はもう夏美に振られてる。だから、次は兄貴が覚悟を決める番だ」
「……え?」
振られる? リクが?
予想外のことを言われて硬直した。



