∞8《インフィニティ・エイト》

 ソラなら信じてくれるはずなのに。

 でも、ソラの表情は変わらなかった。

 いつもそばにいたのに、今も目の前にいるのに、すごく遠い。

「夏美が言う『ループを知る僕』の記憶は、僕にはない。昨日は八月七日だった」

 私にとっては繰り返された日々でも、ループの記憶を忘れたソラにとって今日は「唯一無二の八月八日」だ。

 それでも、分かってほしかった。
 一緒に、ループを抜け出す方法を探してほしい。

 ソラに忘れられてしまうことは、こんなに悲しいんだ。

 夜空を見上げると、雲に隠されて、星はほとんど見えなくなっていた。