十人一色 ─トランスジェンダーをかかえたふたり─

 高校二年になり、一年の頃より好みの授業を選べるようになった。

 パソコンを扱えれば事務仕事にもつきやすい。

 就活でつぶしがききやすい。

 必修科目以外は、コマの許す限りパソコン関連の授業、あと国語をつめた。

 担任との面談でOKをもらい、二年生での時間割が確定する。

 たまたまリクも同じ日に面談だったらしい。

 隣の面談室からリクが出てきた。

「よう水沢。時間割どうした?」

「パソコン入れた。多分この先役に立つし」

「へー。プラス思考だな。オレは歴史取るよりはマシだろうからパソコン入れた」

「なーる」

 和香が数学を取りたくないから国語を入れたようなもんだ。

 嫌いな授業二つを比較してどっちがマシか、という選び方。

「あと体育多めに入れた。オレ、専門行ったらダイビングの資格取るから今のうちに体力つけたいんだ」

 リクはニヒルに笑いガッツポーズしてみせる。

「頑張れリク。応援してるぜ」

「おうよ! 頑張る」